こんにちは、教習指導員のまるです
今回はAT限定解除って何やるの?という記事を書いていきます
目次だけでも概要がつかめるようになっています
AT限定解除の教習時限は4時限ぽっち!
料金
教習所によって値段は様々ですが、格安のところで5万円から、私の教習所では6万ちょっとかかります。通う予定の教習所にお問い合わせください。
卒業校であったりすると、卒業割引も使えたりします。
最短3日で卒業
1日2時限の教習が道路交通法で定められています
ですので、1日2時限で教習は2日で終わります。順調にいけば3日目には卒業検定です。
AT限定解除の4時限の内容
4時限の内容をざっくりと話していきます
①発進・停止・半クラッチ・加減速
マニュアル車の基本操作になります。ATしゃはDに位置に入れれば特別な操作なしで動いてしまうので、マニュアル車を運転する場合「とりあえず動かす!」ことが初めの難関です!
エンジンの掛け方・切り方
【エンジンの掛け方】
「スタートボタンを押すだけ」では無いのです。オートマ車であればスタートボタンを押すだけですが、マニュアル車の場合は
①クラッチペダルを奥までいっぱいに踏む
②ギアをニュートラルに入れる
③スタートボタンを押す
と、3つの手順になります。特にクラッチペダルの踏みが甘いとエンジンは始動しません。
【エンジンの切り方】
オートマ車はPのギアに入れてエンジンを切りますが、マニュアル車の場合は
①エンジンキーをオフにする
②ギアを平地や下り坂ではR、上り坂では1速のギアに入れておきます
③場合によっては輪止めをします
発進・停止
マニュアル車はアクセルを踏んだだけでは進みません。
クラッチペダルの仕組みを理解しましょう!
【発進の手順】
①アクセルの回転数を2〜2.5くらいの感覚でふかします。
②クラッチペダルをあげることで、エンジンの動力がタイヤに伝わり、自動車が動きます
※ここでの注意点はペダルは数ミリずつゆっくりと上げてくることです※
自動車が動き出す瞬間がクラッチが繋がるところです。
【停止の手順】
①速度は時速10キロ以下ほどまで減速しておきます
②クラッチペダルを素早く奥まで踏み込み、またブレーキで速度を調節しつつ自動車を停止させます
※自動車が停止した後にクラッチペダルを離してしまうと、クラッチ板がくっついてしまい前進してしまいます。しかし、停止してる際はブレーキを踏んでいるので、前進することなく自動車はエンストします。(正式名称はエンジンストール エンジンストップではありません。)
半クラッチ
オートマ車のクリープ現象のようにゆっくりと自動車を動かす操作方法です。
【半クラッチの手順】
①自動車の速度は時速10キロ以下ほどにします
②アクセルの回転数は2〜2.5で調節し、クラッチペダルを上げたり踏んだりして
エンジンの動力を少しずつタイヤに伝えていきます(操作はつま先で行うとより感覚が掴みやすいです!)※場合によっては、左足のふくらはぎはツルこともあります!!※
加減速
発進・停止・半クラッチの「とりあえず車を動かす操作」について理解できたら、次は実際のコースに出て加速と減速の操作です
オートマ車はアクセルを踏むだけで加速していきますが、マニュアル車は加速したり減速したら速度に合わせてギアをチェンンジします
コーその広さにもよりますが大抵の教習所では3速のギアで時速40キロくらいが検定の課題になっていると思います
また、目標のカーブや交差点を曲がる際は、目標から車1台分手前までに2速ギアまで落とせると、余裕を持って曲がることが出来ます。
ここまでで1時間で出来るとあとが楽です
※教習時限が伸びてしまう人はここまでの練習で苦労されている方がほとんどだと感じます。操作方法の違うマニュアル車は「動かすにはどう操作すれば良いか」を考えるようにしましょう。
②坂道発進・S字(曲線)クランク(屈折)・方向変換・縦列駐車
検定ではミスが多い課題について話をしていきます
坂道発進
検定では「坂道の途中で停車し、後退することなく発進することができる」が目標です
マニュアル車はブレーキを離すと後退してしまうのでハンドブレーキを使用して発進します。
発進する際は半クラッチを使用し、自動車が前進運動を始めた瞬間にハンドブレーキを下ろします
※失敗例※
左右の足の調節が難しくハンドブレーキを下ろすタイミングと同時にアクセルが緩んでしまったり、クラッチを踏んでしまったりと、バランスを崩しやすくなっています。
S字・クランク
オートマチック車の教習の時にもありました。
限定解除で教習をされている方の場合、普段からオートマ車には乗っている方がほとんどなので通過することはできます。
しかし、半クラッチで速度を思うように調節することが難しく、脱輪してしまったり、ポールに接触してしまったりとミスが多く出ます。
乗り慣れた自家用車とは違い、内輪差の感覚も掴みにくいです。
方向変換・縦列駐車
方向変換は、普段の駐車場の車庫入れと同じような方法で駐車します
方向変換は駐車ではなく、自動車の向きを変えることが目標です。
一方、縦列駐車は駐車することが目標です
「教習所を卒業してから一回も縦列駐車なんてしたことない!」という方も多くいます
車の誘導の仕方は教習中にしっかりと覚えましょう!簡単ですよ
卒業検定でよく減点される箇所
いよいよ検定!となると緊張して、普段の半分も実力が出ないと思いますが、失敗しやすい箇所を学んでおき、検定の時に通過する際は特に身を引き締めていきます!
脱輪
S字・クランクの入口・中・出口と脱輪箇所は様々です。
自家用車とは違い前後輪の位置が教習車ではわかりづらく、「いつもと同じ感覚」で操作してしまうと失敗しやすくなります。
普段の自家用車が軽自動車の方はハンドルを切るタイミングを少し遅らせる必要がありますが、言葉で説明すると「少し遅らせる」の「少し」は人によって異なってしまいますので、実際の教習車で感覚を掴むようにしましょう!
この時に、練習中ではわざと脱輪を経験し、「このタイミングだと脱輪する」という箇所を覚えておきましょう。
逆行
坂道での発進の課題で多くあります。
「後退することなく発進する」ので極端な話1センチ下がったら減点です。
実際には1メートル以上の後退で不合格となります
そう言われると、怖いですよね・・・
なので、ここではハンドブレーキを下ろす時には慌てずに一呼吸おきましょう
一時不停止
止まれの標識では完全に自動車を停止させる必要があります。
停止時間は定められてはいませんがおおよそ3秒と言われています
普段の運転で「止まったつもり」にはなっていませんか?
マニュアル車では停止したらギアを1速に戻しますので、止まったつもりは比較的に少ないのですが、気をつけましょう!
不確認
実は確認には手順があります
ルームミラー→ドアミラー→方向指示器→ドアミラー→目視 の手順です
また、左折をする際は交差点の1〜2m手前の地点で「巻き込み確認」をします
普段の運転の際も左後ろに原付や自転車がいて「ハッとした!」経験がありますよね
不確認は交通事故でも死亡事故につながることなので、減点の点数もマイナス10点大きくなっています
発進不能
緊張のあまりパニックになってしまい発進操作が上手くいかず立ち往生してしまうことがあります。
【例えば】
S字の入口で脱輪してしまい、慌ててブレーキをかけたらエンストしてしまった。再度エンジンをかけようと思いスタートボタンを押しますが、クラッチペダルが奥までしっかりと踏めておらずエンジンがかかりません。・・・1分経過・・・
これは一例なのですが慌てやすいところでミスは生まれます。
免許センターでの流れ
卒業検定合格後の話です
受付
免許センターは住所地のある免許センターに行きます。県によっていくつも免許センターがある場合は自分はどこの免許センターか確認しておきましょう。
免許証の裏書き
限定解除の場合、新しい免許証にはなりません。免許証の裏に「AT限定解除 ○月○日」と判子を押されるだけです。
まとめ
ここまで読んでくださり、ありがとうございます
運転に慣れるまでに4時間しかない!って本当に短いと思います。指導していても後2〜3時間は余裕を持って欲しいよなーと思うことはよくあります。
しかし、不恰好であってもマニュアル車の一連の操作ができ、減点にビクビクしてしまいますが4時限の教習で学んだことが出来ていれば合格です!
みなさん、頑張ってくださいね!
おしまい
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